書評・読書


 

毎月10冊以上の書籍を読んでいます。

子供のころからの読書好きです。

 

皆さんの仕事や自己成長につながる書籍を選び、自分なりの書評を加えてお届けします。

 

皆さんの読書人生の参考となり、豊かな人生を過ごすことを応援していきます。


書評最新号は、このページの下に


46 イノベーションのジレンマ クレイトン・クリステンセン

47 キャズム ジェフリー・ムーア

48 最難関のリーダーシップ 変革をやりとげる意志とスキル  ロバルト・A・ハイフェッツ

49 第5の権力 エリック・シュミット

50 売上を減らそう 佰食屋 中村朱美

51 Think Civility 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である クリスティーン・ポラス

52 ビジョナリカンパニー 弾み車の法則 ジムコリンズ

53 人間のトリセツ 人工知能への手紙 黒川伊保子

54 やっかいな人のマネジメント ハーバードビジネスレビュー編集部

55 オープン・サービス・イノベーション ヘンリー・チェスブロウ

56 ニュータイプの時代 山口 周

57 脳を鍛えるには運動しかない! ジョンJ.レイティ



31 誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか? 小林せかい

32 直感と論理をつなぐ思考法 佐宗邦威

33 あした死ぬかもよ 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 ひすい・こうたろう

34 THE TEAM 5つの法則 麻野耕司

35 サブスクリプション・マーケティング ものが売れない時代の顧客との関わり方 アン・H・ジャンザー

36 ミーニング・ノート  山田 智恵

37 トップも知らない星野リゾート 前田はるみ、THE21編集部

38 人生の本舞台 尾崎行雄

39 マインドフルネス ハーバードビジネスレビュー編集部

40 オーセンティック・リーダーシップ ハーバードビジネスレビュー編集部

41 月を見てパンを焼く 塚本久美

42 キレる! 脳科学からみた「メカニズム・対処法・活用術」中野信子

43 レジリエンス ハーバードビジネス編集部

44 つながり 社会ネットワークの驚くべき力 ニコラス・A・クリスタキ

45 1兆ドルコーチ エリック・シュミット



16 座右の古典  鎌田 浩毅

17 成功するにはポジティブ思考を捨てなさい 願望を叶えるWOOPの法則 ガブリエル・エッティンゲン

18 メンタリング・マネジメント 共感と信頼の人材育成術  福島正伸

19 LIFE DESIGN   ビル・バーネット&デイブ・エヴァンス

20 ファスト&スロー ダニエル・カールマン

21 スッキリ中国論 スジの日本、量の中国  田中信彦

22 頭のいい人は、なぜ方眼ノートを使うのか? 高橋政史

23 アドラーに学ぶ部下育成の心理学 小倉 広

24 妻のトリセツ 黒川伊保子

25 人を動かす、あらたな3原則ー売らないセールスで誰もが成功する ダニエル・ピンク

26 Die革命  奥 真也

27 共感力 ハーバードビジネスレビュー編集部

28 幸福学 ハーバードビジネスレビュー編集部

29 季節の中の診療室にて 浪越建男

30 Think Clearly  ロルフ・ドベリー



1 独学の技法 山口 周

2 戦略参謀の仕事  稲田 将人

3 ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる ジム・コリンズ

4 超AI時代の生存戦略  落合 陽一

5 行動の科学、達成の科学 マイケル・ポルダック

6 賢い患者 山口 育子

7 リーダーシップは教えられる シャロン・ダロッツ・パークス

8 一流の頭脳 アンダース・ハンセン

9 Give and Take  与える人こそ成功する時代 アダム グラント

10 頭にきてもアホとは戦うな! 田村耕太郎

11 Zone to Win ゾーン・マネジメント  ジェフリー・ムーア

12 戦わない経営  浜口隆則

13 Learn Better アーリック・ボーザー

14 なぜ、われわれはマネジメントの道を歩むのか 田坂 広志

15 医師のつくった「頭の良さ」テスト 本田真美




書評57

脳を鍛えるには運動しかない! ジョンJ.レイティ

私が脳科学に対する興味を高め、

 

朝のジョギングを

週に2~3回から始め

 

今はほぼ毎朝になる、きっかけとなった本です。

 

「脳を鍛えるには運動しかない!

 最新科学でわかった脳細胞の増やし方」

 

運動の効果は?

まとめると次の9つ。
1. 心血管系を強くする
2. 燃料を調整する
3. 肥満を防ぐ
4. ストレスの閾値を上げる
5. 気分を明るくする
6. 免疫系を強化する
7. 骨を強くする
8. 意欲を高める
9. ニューロンの可塑性を高める
なぜ、この効果があるのかを
脳科学の観点から、徹底的に解説しています。
とくに興味をもった特別な脳内物質は、
「BDNF」 脳由来神経栄養因子
様々な機能を有していて、
運動で増えるもの。
思い返すと、小学校時代から
朝の運動習慣があったことが
勉強が進んだ理由かもしれません。
今からでも(私はこの時点で59歳です)
遅くない。
「BDNF」 脳由来神経栄養因子は
増やすことができます。
運動を習慣にしたいと思う方で
理論の裏付けが好きな人にとって
大きなきっかけとなる一冊です。


書評56

ニュータイプの時代  山口 周

書評1で書いた、山口 周さんの著作

私の好きな著作家の一人です。

 

新時代を生き抜く24の思考・行動様式

 

とても共感できる内容でした。

 

オールドタイプとは?

 

20世紀の後半から21世紀の初頭に

高く評価された人材

 

・従順、論理的、勤勉、責任感が強い、

 問題解決能力に優れる人

 

→ものが不足していて、ニーズが明確な時代の、優秀な人

 

 

ニュータイプとは?

 

・自由、直感的、好奇心強い、

 わがまま、問題を発見す流人

 

→課題・問題・ニーズが不足している時代の

 問題を発見する人が優秀な人になる

 

現代は、

飽和するモノ、

枯渇するニーズという時代。

 

 

社会がVUCA化してくる中で、

進んでくるものは

 

 

Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、

Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)

 

経験の無価値化、

予測の無価値化、

最適化の無価値化。

 

 

 

これから求められる思考・行動様式とは?

 

オールドタイプ→ニュータイプへの変化

 

(オールド→ニュータイプ)

・正解を探す→問題を探す

・予測する→構想する

・KPIで管理する→意味を与える

・生産性を上げる→遊びを盛り込む

・ルールに従う→自らの道徳観に従う

・1つの組織に留まる→組織間を越境する

・綿密に計画し実行する→とりあえず試す

・奪い独占する→与え、共有する

・経験に頼る→ 学習能力に頼る

 

 

これからは、

未来を予測するのではなく、

未来を構想する。

 

役に立つことに加えて、

意味があることが重要視される。

 

他者からモチベーションを

引き出すことが重要視される。

 

 

リーダーシップは、「How やり方」型から、

「What 目的& Why 理由・意味づけ」型になる。

 

エリートが起業家に負ける時代になっている。

 

古い学びをリセットし、

新しい視点・自由な視点を身につけ、

自分の進みたい・楽しめることに

ポジションをセットしていく。

 

ワクワクする世界に自分で取り組んでいく、

創っていくことだと感じている。



書評55

オープン・サービス・イノベーション ヘンリー・チェスブロウ

オープン・イノベーションは、製造業などで多く取り入られ、

私の専門としている医療用医薬品の世界では、

アカデミア(大学)やベンチャーとの

オープン・イノベーションが一般的になってきている。

 

大手の製薬会社は、多くの研究職を抱えるにも関わらず、

自分たちで新しい創薬を行うことができず、

新しい創薬に挑み一定の成功が見えてきた会社を、

大手製薬会社が買収するという

ビジネススキームが出来上がってきている。

 

他の製品開発でも同様に

オープン・イノベーションが行われている。

 

本書は、サービスのオープン・イノベーションである。

 

本書は出版年は古いが、

オープン・サービス・イノベーションは

本格的になってきており、

まだこれからでも間に合うと考えている。

 

 

 

音楽は、自分の好きなジャンルのレコードを

自宅のステレオで聴いたり、

 

ラジオでかかった曲が気に入れば

レコードを買っていた時代から、

iPodが出て音楽が持ち運べるようになり、

 

今は音楽配信サービスの

サブスクリプション(定期購読・購買)に変わってきている。

 

製品のライフサイクルの短縮と同じように、

サービスのライフサイクルも短くなり、

 

現在のサービスを提供している人たちの

自己変革は難しく、第三者の力を借りた

オープン・サービス・イノベーションが必須となってきている。

 

マーケットリサーチの手法も、

 

よく使う顧客などをリサーチや、

フォーカスグループなどの方法で調べると、

 

顧客は通常の購買の心理状態ではなく、

バイアスがかかった状態としての

回答が集まることになる。

 

オープン・サービス・イノベーションの

コンセプト・マップを次のように著者は示している。

 

4つに大きな分けて考える。

1サービスとして考える

2顧客とともに創り出す

3オープン・イノベーションを行う

4ビジネスモデルの変換を考える

 

1 サービスとして考える

・情報源とその活用は

・サービスのバリュー・チェーンはどうなっているか

・カスタム化するのか標準化するのか

・製品とサービスのプラットホームは

 

2 共に創る

・顧客の暗黙知は何か

・体験のポイントはどこか

・知識の優位性はあるのか

・顧客もイノベーションを経験する

 

3 オープン・イノベーション

・規模、範囲

・参加の拡大

・知識の統合

・個人のエコ・システム

 

4 ビジネスモデルの変換

・ビジネスモデル活動の一貫性

・慣性が働くところ

・新たな収益モデル

・フロントエンドとバックエンドの組織のあり方

・サービスプラットホームの変換

 

先日、テレビを見ていて

こだわりの個人経営ラーメン店のように見せた

チェーン展開が、新たなサービス形態として

成功している。

 

ラーメン好きは、こだわりの個人経営が好きであり、

このラーメン好きの人たちを、

チェーンとわからなくしたお店の形態で

囲い込むビジネスモデルである。

 

1店舗の経営者は、資本のバックアップを得ながら、

個人のこだわりも発揮でき、

モチベーション高く仕事をしている。

 

個人店のチェーン展開の一つであり、

サービスプラットホームの変換と

 

専門知識の優位性と統合化、

参加(経営者)の拡大、

顧客体験の拡大を生んでいる

一つの新たなサービス・イノベーションと感じた。



書評54

やっかいな人のマネジメント ハーバードビジネスレビュー編集部

やっかいな人、面倒な人、意地の悪い同僚とどう付き合うか

 

ハーバード・ビジネスレビュー編集部の 

EIEmotional Intelligence)シリーズ 6冊目です。

 

 

現代社会では

やっかいな人、面倒な人が増える可能性がある。

 

その理由として、

 

1. 日本は終身雇用制から人材流動社会に変わりつつあり、

    能力があれば転職できる人は転職する。

    その転職してきた人は仕事の能力はあるが

    人間性は高められていない場合があり、人とぶつかるやっかいな人になり得る


2. 終身雇用の中で、転職せずに残る人の中には、

  しがみつくために社内政治などを行い、やっかいな人となり得る

 

3. ダイバーシティ(多様性)が広がり、

   日本人の中でも多様性を表現する人が増え、

 さらに外国人の方と働くことが増える。

 自分と意見や考えが異なる人が周囲に増えている。

 

4. AI(人工知能)や

   RPA(ロボット・プロセス・オートメーション)の進展で、

  ルーチンワークが削減され、

  より人と人の関わりがある仕事が増えてくる

 

いずれ場合でも上司や部下を自ら選ぶことは難しいので

たとえ上司や部下にやっかいと思われる人がきても、

付き合うしかない

 

 

対応するポイントは、

人には感情と認知があり、違いを知ること。

 

・人は認知によって物事を理解するが、

 行動するときは感情が優先する。

 

 日本企業で働く優秀な人は、論理・認知を重視して

 論理・認知の正しさで人を説得しようとするが、

 相手は感情的に納得したくない状況であり、噛み合わない。

 感情的に反応していることを説得する側は気づき、対応する必要がある。

 

・自分の認知と他人の認知は違うことがあることに気づく・知る

 

・人はすぐには変えられないが、

  自分の力で変えられると過信していることに気づく

 

 

対処法として次の方法をあげている

 

・人ではなく問題に集中する

 

・言動と人格を区別する

 

・見解の違いにフォーカスして、互いをよく知る

 

・相手を尊重する

 

・言い方に注意して抑制的に対応する

 

・内容を明確にする

 

・やっかいな行動の動機・目的を考える

 

 

やっかいな人には

なるべく最低限のコミュニケーションで

終わらせる方法もある。

 

 

コーチとして感じることは、

やっかいな人も人間関係の中にあり、

 

誰かに心を開きたいと思っているならば、

 

傾聴力を発揮して、

その人の心を開くためのチャレンジをする方法がある。

 

やっかいな人は、やっかいだと思われている

データ(360度調査など)を示すことで、

受け止め方が変わる人が多いようである。

 



書評53

人間のトリセツ 人工知能への手紙 黒川伊保子

私は、脳科学が好きで、

著者の黒川さんの講演を聞き、

黒川さんの本を何冊も読んでいる。

 

黒川さんは、脳の機能や

男性脳・女性脳の違いなどを

とてもわかりやすく解説されるヒトだ。

 

人工知能の黎明期から研究開発に

かかわり続けてきた著者が、

人工知能へ書いた手紙。

 

とても素敵なエッセイに出来上がっていて

一気に読んだ。

 

 

人工知能は、

清く、正しく、美しく、

優秀で、ノーリスク。

 

人工知能には

何をさせないか?

 

人工知能が決して手に入れないものは?

 

人工知能は、優れた上司にもなる?

 

人工知能に、感性が搭載できるか?

 

 

今の17歳が仕事を選ぶ悩み。

人工知能が、世の中に行き渡った世界で

仕事を選んでいく子供たち。

 

人工知能は、人間の究極のパートナーになり得る。

 

人工知能は、きっとその時点で

完璧であろう。

 

ヒトの人生は完璧である必要がない。

 

ヒトの好奇心が未来を創ってきた。

 

17歳の人たちが何を学ぶかは、

ヒト一人一人の

好奇心に従っていこう!



書評52

ビジョナリーカンパニー「弾み車の法則」 ジム・コリンズ

ビジョナリ・カンパニーシリーズの総集編という書となっている感がある。

 

成功する企業には、成功の法則がある。

 

それが”弾み車”を回し続けるということ。

10回回したら、次は1000回、さらに10億回と、

弾み車に勢いを生み出していく。

 

弾み車は、

直前のステップから生じる必然の結果の連動性があり、

好循環となる因果的連鎖がある。

 

これが驚くべき永続性を生み出す。

 

平凡な会社から、偉大な会社に変わっていく

重要なポイントである。

 

弾み車を回す企業の事業は、

ハリネズミの概念としてまとめている

(古代ギリシャの寓話からの概念)

 

1. 自分たちが情熱を持って取り組めるもの

2. 自社が世界一になれるもの

3. 競争力を強化していくもの

 

 

ユニークである必要はない。

弾み車をしっかり構築して、

何回も繰り返していけるなら

偉大な会社になっていく。

 

 

もっとも重要なポイントである

”弾み車”を明確にする手順は、

 

1. 会社で実現してきた、重要かつ再現可能な、

 期待を上回った成功をリストアップする

 

2. 失敗や失望のリストを作る

 

3. 失敗と成功のリストを比較し、自問する 

 ー弾み車の構成要素は何か?

 

4. 3から出てきた構成要素を4−6個を使い、

 弾み車のループ(好循環)を書いてみる。

 ループが何度も繰り返され、

 勢いが蓄積されていく仕組みが

 説明できるように作る

 

5.4の内容をシンプルに、5個以内に統合する

 

6. 成功、失敗の双方が説明できるか、検証する

 

7.ハリネズミの概念とあっているかを確認する

 

出来上がれば、弾み車を回し続ける。

弾み車に勢いをつけ、偉大な企業になっていく。 



書評51

Think Civility 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である クリスティーン・ポラス

礼節の高い人が、組織の生産性を高める

 

一方、無礼な職場は半数の人が手を抜く

・48% 仕事の労力を意図的に減らす

・47% 仕事の時間を意図的に減らす

・38% 仕事の質を意図的に減らす

 

(自分にも無礼な対応をされた後、

 手を抜いた経験が確かにある)

 

無礼な態度を取る人は、過去20年で増加している。

その理由は、

・自分の負担が重すぎる

・忙しすぎる

・上司が無礼である

 

無礼な態度をとっている人は、

人に対して、礼儀正しくする暇がないと感じている。

 

また、上司の無礼さが伝染し、

自分も無意識に破壊的な行動を取りやすくなる。

 

礼儀を欠く行動とは?

・部下を人前であざける、軽く扱う

・部下の仕事を過小評価し、

 組織の中で地位が低いことを思い込ませる

・部下の心が傷つくほど、からかう

・成功した時の手柄は自分のものにするが、

 何か問題が起きた時は他人のせいにする

 

 

礼節を高めるメソッド

1)他人からフィードバックをもらう

2)できるコーチの指導を受ける

3)同僚・友人に協力してもらい、チームで改善する

4)360度評価を利用する

5)ヒトの感情を読み取る訓練をする

6)毎日、日記をつけてみる

7)「食べる・眠る・動く」ことで自分を大切にする

 

相手の人が、あなたの温かさを判断する時間は、

わずか33ミリ秒。

 

礼節ある対応とは、

 

・互いを尊重し良識を守る

・笑顔を絶やさない

・相手を尊重する

・ヒトの話に耳を傾ける

・話を聴く態勢を整える

 

 

1ランク上の礼節を身につけるには

1)与える人になる

2)成果を共有する

3)褒め上手・承認上手な人になる

4)フィードバック上手になる

5)意義を共有する

 

 

礼節ある会社は、所属者が、自分の力を

気持ちよく、フルに発揮している。

 

生産性が向上し、業績が向上するのは

当然と言える。

 

 

◇礼節の高い人が、

 組織の生産性を高めることは、

 

 Kiku塾のテーマである

 「聴く力を高めて輝く人を創る」

 と類似した内容であると感じた。

 

 優秀な人は忙しく無礼になりやすいが、

 聴く力を高め、自己コントロールを行い

 他人を尊重し受容していくことで

 生産性が高まっていく。

 

 礼節の高い人が組織に多く作られることは

 聴く力を高めることで可能になるだろう。



書評50

売上を減らそう  佰食屋 中村朱美 (国産牛ステーキ丼専門店)

ウーマン・オブ・ザ・イヤー 2019に選ばれた著者。

 

とにかく女性経営者は面白い、

と感じている。

 

書評41の「月齢だけ働く」女性 

 

書評31の「誰でも戦力になれる、

当日の働き手がどんどん変わる未来食堂」

を経営する女性。

 

ユニークなビジネスの形態・仕組みを創り出している。

 

飲食業界は、長時間労働が当たり前。

売上を高める目的では、

昼のランチで稼ぎ、夜の部で売上を上げる。

昼と夜の仕込みと後片付けがあるので、

長時間労働は必須となることが多い。

 

佰食屋は、サービスを極限まで絞ることで売上を上げている。

同時に、プロダクトとしての「国産牛ステーキ丼」には

優位性がある。

 

著者は、

もう「頑張れ」なんて言いたくない。

私は「仕組み」で人を幸せにしたい。

 

働く時間が増えても給料が増えないのはおかしい。

会社が儲かっても給料が上がらないのはおかしい。

 

就業時間内の働きで、

より利益を出す仕組みを創る。

 

営業時間はわずか3時間半。

17時には従業員が帰り始め、

どんなに忙しくても18時には終わる。

 

どんな人も即戦力にできる。

チーム作りは人間関係優先で進めている。

 

100食限定というビジネスモデルが生み出したものは、

 

・早く帰れる

・フードロス ほぼゼロ

・経営が究極に簡単になる

・どんな人も即戦力になる

・売上至上主義からの解放

 

物理的な時間があり、

自分の好きなことに使える時間が取れる。

丁寧な暮らしができる。

 

そんな働き場所を創り出す女性たち。

 

女性でなくても、

同じような働き場を作れるだろうか

 

男女問わずに、

一人ひとりが幸せに働ける、

暮らせる場を創り出していく、

 

そのような支援をKiku塾でできればと感じた

一冊である。



書評49

第5の権力 Googleには見えている世界 エリック・シュミット

2014年2月に日本で発行された本書。

 

5年前に見えていた世界はどうなっているのか? 

予言は当たっているのか?

の観点で読んでみた。

 

権力

三権分立でならった三権は、立法・司法・行政

第四の権力は、政府を監視する役割を担う20世紀型の報道機関

 

本書で書かれている第5の権力は、

デジタル技術を通じて得られる「個人の権力」

 

世界中の多くの人々が、自分の意見を伝えるすべ(道具)を持つ

 

「個人の発言が人々に影響力を与えるようになる」

 

 

2019年の若者の運動を見ていると、第5の権力が実感できる

 

・環境活動家のグレタさん

・香港の大規模な若者のデモ、これに呼応する人々。

 中国という国家権力の強い国でも、

 民衆の発言を抑えきれなくなり、一部尊重し始めている

 

・ユーチューバー、この仕事に就きたいという若者たち

 

・日本では復興や地域再生に取り組む、

 年齢を問わない多くの人たち

 

・報道は、個人が作ったユーチューブや

 ツイッター投稿などを取り上げている

 

 

本書で語られている未来は

 

・未来の私たち

・アイデンティティ、プライバシー、報道

・国家の未来

・革命の未来

・テロリズムの未来

・紛争と戦争の未来

・復興の未来

 

 

これから、この世界に生きるための

「知恵」「教育」「体験」が重要になる。

 

また、これからの進歩の鍵は、

パーソナライゼーションである、

とも記載している。

 

多くの個人の権力、第5の権力が、

人々の健康や、世界・人類の平和・調和に向かうと

望ましいと感じた。

 

また、自分自身の発信が

すでに個人の権力を発揮していることに

繋がっているのであろう。



書評48

最難関のリーダーシップ 変革をやりとげる意志とスキル  ロバルト・A・ハイフェッツ、マーティン・リスキー、アレキサンダー・グラショウ

最難関のリーダーシップが必要とされる、

そのテーマは、適応課題の克服である。

 

課題を2つに分解

・技術的課題 テクニカル・プロブレム

・適応課題(適応困難) アクティブ・チャレンジ

 

技術的課題は、今までの経験・専門性・知識で解決できる

 

現代は、適応課題への対応が必要である。

 ・理論や事実ではな納得しない人たちを動かす

 ・頭ではなく、心が固執しているー心に働きかけて動かす

 

適応課題が現代の最難関の課題である。

 

 

適応課題への対処とは?

 ―社会やコミュニティが大切にしている

  価値観や信念を明らかにし、

  変化に適応できるように適応的・政治的に対処すること

 

適応課題の4類型

1. 大切にしている価値観と行動のギャップ

2. コミットメント・約束事の対立

3. 言いにくいことを言わない

4. 回避行為:逃げて放置、問題をすり替える

 

 

適応課題で特定することは?

 

1. 利害関係者(個々、グループ)

2. 課題の関係性

3. 望ましいこと・成果

4. 最も大切にしている価値観

5. 忠誠心

6. 喪失リスク

 

 

適応課題へのリーダーシップ法とは?

 

 ・鼓舞すること

 ・汗を流すこと

    変革の旅路は悪くない、

    どんどん実験を行う、

    冷静に慌てず楽観的に

 

 

適応課題に対するコミュニケーションは?

 

・協力者を探し組む

・犠牲になる人たちの責任を負う

・敵対者、反対者、権威者とのコミュニケーションを行う

 対立を見つけ出し、見解を聴き、

 得るもの・失うものを確認し、

 得るものを増やす検討・方策を行う

 

適応力の高い組織の特性は?

 

1. エレファント=重大な問題で存在を認識しているが放置しているもの、を指摘する

2. 組織の将来に対する責任を共有する

3. 自主性ある判断が期待されている

4. リーダーシップを育てる力が発達している

5. 内省と継続的な学習が日々の業務に組み込まれている

 



書評47

キャズム  ジェフリー・ムーア

前回の「イノベーションのジレンマ」に続いて、

イノベーション製品のマーケティング&セールスで

重要な理論は、キャズム。

 

イノベーション製品の普及について

書かれている名著。

 

顧客を5つに分類し、

普及のステップを示しています。

 

 

その5つの顧客分類は

 

①革新者 イノベーター 

②先駆者 アーリーアダプター 

③初期多数派 アーリーマジョリティー 

④後期多数派 レイトマジョリティー 

⑤無関心層 ラガード

 

 

①と②は合わせて進歩派とも言われ、

③と④は、メインストリームといわれ

そして、実利主義者とも言われます。

 

 

製品価値と売上の最大化に繋げるには、

メインストリームの中の

レイトマジョリティまで普及させること、

 

その普及スピードは、

製品成長・企業成長に大きく影響を与えます。

 

 

IT製品はもちろん、

ハイテクの電化製品、

 

また私が長年取り組んできた

医療用医薬品は、

 

ほとんどがイノベーションを有する

技術=製品であり、

本普及ステップが適用されます。

 

 

イノベーション製品の普及で

キャズム(溝)が最も深く、

 

越えるのが難しいところ、

キャズムとは、

 

 

革新者①・先駆者②から、

初期多数派③の使用に

結びつけるステップです。

 

 

それぞれの5分類の特徴は、

 

①革新者 Innovators

 

 新しいテクノロジーを追い求める、

 斬新なテクノロジーに敏感

 

 正式なマーケティング活動を始める前に

 情報を収集して購入・使用する

 マーケットに非常に影響力のある場合が多い

 

 

②先駆者 Early Adopters

 

 新しいテクノロジーが好き、

 情報感度が高い

 

 技術志向もあるが、

 新製品がもたらすメリットや

 目新しさに満足して購入・使用する

 

 人にその製品の善し悪しを勧める傾向がある

 

 

③初期多数派 Early Majority

 

 テクノロジーより実用性を重んじる

 

 購入・使用前に、

 必ず導入事例や利用者の声などを

 しっかり確認し購入・使用する

 

 

④後期多数派 Late Majority

 

 実用性を重んじ、

 新しいテクノロジーを使うことに

 多少抵抗感がある。

 

 できれば業界標準が確立されてから

 購入・使用したい

 

 信頼性やサポートを重んじる

 

 

⑤無関心層 Laggards

 

 新しいテクノロジーが苦手、

 心理的にも嫌いな顧客層

 

 ハイテク製品は、

 ほかの製品に組み込まれ、

 

 見た目にはハイテクさがない場合は

 抵抗なく購入・使用することがある

 

 

あなたの顧客では、

どの顧客が、この5分類に当てはまるでしょうか。

 

 

医療用医薬品の事例で、

このステップを超えることを

記載してみました。

 

(ここからは書評ではないですね)

 

最初に革新者①・先駆者②の

使用経験を得ることから

ステップが始まりますが、

 

この医師たちは概ね

新しい製品を使用したがる人たちです。

 

製品の新しさ、

機能・特徴が製品使用に結びつきます。

 

マーケティング部門や

メディカルアフェアーズ部門の

活動ウエイトが高くなる顧客分類ですね。

 

 

一方、初期多数派は、

 

製品の新しさ、機能・特徴からは

製品の使用にすぐには結びつきません。

 

 

開発段階の使用患者の背景が

限定的であることを理解しています。

 

今使っている製品で、

一定の治療が行えているという

現状維持バイアスが働いています。

 

 

初期多数派は、

 

実利主義者とも言われるように、

 

製品の機能・特徴より、

医療者・患者さんの利益

=ベネフィットを重視する人たちです。

 

 

したがって、製品の機能・特徴を、

医療者・患者さんのベネフィットに置き換え

 

その必要性に質問を投げかけ

提案していく活動を行います。

 

 

活動後に使用の確約ができたと

MRが思っても、

 

なかなか使用に結びつかないことがあります。

 

 

使用につなげる追加の活動は、

 

信頼できる使用者の声を届ける、

MRが継続的なサポート活動を行うことです。

 

 

何度もアポイントを取って、

多数派層の不安を取り除き、

信頼を高めていくことが必要です。

 

 

MRと医療者の対話が重要になります。

 

 

多数派との対話を行う、

何度もアポイントをとる。

 

 

アポイント・対話で、

両者が得られる情報が、

 

 

顧客と患者さんのお困りごとの解決

叶えたいことの解決

につながるからこそ、

 

顧客に感謝されます。

 

 

読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

 



書評46

「イノベーションのジレンマ」 クレイトン・クリステンセン

ハーバード・ビジネス・スクールのクリステンセン教授の名著

『イノベーションのジレンマ』

 

かつてのイノベーターであり、

現在優良な経営を行なう大手企業は、

 

破壊的イノベーションに直面したとき

「イノベーターのジレンマ」と呼ぶべき状況に陥り、

業界リーダーの座から転落するという傾向を

さまざまな業界の例で示している。

 

私は製薬企業で育ち、新しい医薬品・医療技術が

古い医薬品・医療技術を淘汰することは

人類の健康にとって必要なことであり、

製薬企業にとって「イノベーションのジレンマ」は

避けれらない。

 

大きな製薬企業は、ベンチャーなどの買収によって

自分たちが陥っている「イノベーションのジレンマ」を

カバーしている。

 

これからも必ず発生する「イノベーションのジレンマ」

 

クリステンセン教授の教えの輝きは失われない。

 

 

新しい技術のほとんどは、

製品の性能を高めるもの「持続的技術」

 

個々の業界における技術的進歩は、

持続的な性質のものがほとんど

 

「破壊的技術」

破壊的技術は少なくとも、

短期的には製品の性能を引き下げる効果を

持つ技術。

 

破壊的技術を利用した製品は、

通常は低価格、単純、小型で

使い勝手が良い場合が多い。

 

イノベーションのジレンマを起こすのは、

破壊的技術である。

 

優良企業は顧客の声を聞き、

自社の主力市場であり、

最も収益増加を見込める

持続的イノベーションの分野に投資を集中する。

 

 

持続的イノベーションで

製品の性能を向上させていくと、

 

ついには製品が顧客の求める

性能に追いついてしまう。

 

すると、性能は劣るものの、

異なる価値を提供する製品が現われて、

破壊的イノベーションが起こる。

 

 

破壊的イノベーションの市場が

徐々にその市場を取り込んでいき、

 

破壊的イノベーションの市場で

優位にたった企業が、

その市場の新たなリーダーとなる。

 

 

 

本書では、ディスクドライブの小型化

(14インチ、8インチ、3.5インチ)を示している。

 

他に劇的に変わったものとして、

 

音楽を聴く イノベーション

レコード→CD→iPad→Spotify

 

写真をとる イノベーション

フィルムカメラ→デジタルカメラ

一眼レフ→ミラーレス→携帯電話

 

 

【破壊的技術で成功するには?】

 

①破壊的技術はそれを必要とする顧客を持つ組織に任せる

 

破壊的技術に直面した経営者は、誰よりも早く、

破壊的技術を商品化する必要がある。

 

 

その際に重要な事は、独立した組織をつくり、

新しい顧客の中で活動をさせること。

 

1つの企業の中で、2つのコスト構造や

収益モデルを共存させる事は難しく、

「別々の組織」で「別々の顧客」を追及する。

 

試行錯誤を繰り返しながら事業化を進める

 

破壊的技術による製品がどの様に使われ、

その市場がどのような規模になるかは事前に予測することはできない。

繰り返し試行錯誤できるように、事業プランを立てる。

まずは行動し試行錯誤する。

 

③組織にできること、できないことを評価し、

 それができ、かつ前向きになる組織で実行する

 

変化に直面したとき、それに取組む能力が

自社にあるか否かを判断する必要がある。

 

資源(人材、技術等)、プロセス(商品開発や製造プロセス等)、

価値基準(商品アイディアの良否などを判断する基準)の3要因で決める。

 

人材資源は、訓練することで能力を高めることができるが、

プロセスや価値基準は変えにくい。

 

組織の能力が不足している場合、

新しい仕事に適した別の組織を買収するか、

 

独立した小さな別組織を新設し、

その中で新しいプロセスや価値基準を育てる。

 

④破壊的製品が評価される新しい市場をみつけるか、開拓する

 

存在しない市場は分析できない。

将来大きくなる市場はデータがなく、魅力なく映る。

 

破壊的製品の特徴が評価される市場を見つける。

使用場面や体験を創り出す。