書評・読書


 

毎月10冊以上の書籍を読んでいます。

子供のころからの読書好きです。

 

皆さんの仕事や自己成長につながる書籍を選び、自分なりの書評を加えてお届けします。

 

皆さんの読書人生の参考となり、豊かな人生を過ごすことを応援していきます。


書評最新号は、このページの下に


46 イノベーションのジレンマ クレイトン・クリステンセン

47 キャズム ジェフリー・ムーア

48 最難関のリーダーシップ 変革をやりとげる意志とスキル  ロバルト・A・ハイフェッツ

49 第5の権力 エリック・シュミット



31 誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか? 小林せかい

32 直感と論理をつなぐ思考法 佐宗邦威

33 あした死ぬかもよ 人生最後の日に笑って死ねる27の質問 ひすい・こうたろう

34 THE TEAM 5つの法則 麻野耕司

35 サブスクリプション・マーケティング ものが売れない時代の顧客との関わり方 アン・H・ジャンザー

36 ミーニング・ノート  山田 智恵

37 トップも知らない星野リゾート 前田はるみ、THE21編集部

38 人生の本舞台 尾崎行雄

39 マインドフルネス ハーバードビジネスレビュー編集部

40 オーセンティック・リーダーシップ ハーバードビジネスレビュー編集部

41 月を見てパンを焼く 塚本久美

42 キレる! 脳科学からみた「メカニズム・対処法・活用術」中野信子

43 レジリエンス ハーバードビジネス編集部

44 つながり 社会ネットワークの驚くべき力 ニコラス・A・クリスタキ

45 1兆ドルコーチ エリック・シュミット



16 座右の古典  鎌田 浩毅

17 成功するにはポジティブ思考を捨てなさい 願望を叶えるWOOPの法則 ガブリエル・エッティンゲン

18 メンタリング・マネジメント 共感と信頼の人材育成術  福島正伸

19 LIFE DESIGN   ビル・バーネット&デイブ・エヴァンス

20 ファスト&スロー ダニエル・カールマン

21 スッキリ中国論 スジの日本、量の中国  田中信彦

22 頭のいい人は、なぜ方眼ノートを使うのか? 高橋政史

23 アドラーに学ぶ部下育成の心理学 小倉 広

24 妻のトリセツ 黒川伊保子

25 人を動かす、あらたな3原則ー売らないセールスで誰もが成功する ダニエル・ピンク

26 Die革命  奥 真也

27 共感力 ハーバードビジネスレビュー編集部

28 幸福学 ハーバードビジネスレビュー編集部

29 季節の中の診療室にて 浪越建男

30 Think Clearly  ロルフ・ドベリー



1 独学の技法 山口 周

2 戦略参謀の仕事  稲田 将人

3 ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる ジム・コリンズ

4 超AI時代の生存戦略  落合 陽一

5 行動の科学、達成の科学 マイケル・ポルダック

6 賢い患者 山口 育子

7 リーダーシップは教えられる シャロン・ダロッツ・パークス

8 一流の頭脳 アンダース・ハンセン

9 Give and Take  与える人こそ成功する時代 アダム グラント

10 頭にきてもアホとは戦うな! 田村耕太郎

11 Zone to Win ゾーン・マネジメント  ジェフリー・ムーア

12 戦わない経営  浜口隆則

13 Learn Better アーリック・ボーザー

14 なぜ、われわれはマネジメントの道を歩むのか 田坂 広志

15 医師のつくった「頭の良さ」テスト 本田真美




書評49

第5の権力 Googleには見えている世界 エリック・シュミット

2014年2月に日本で発行された本書。

 

5年前に見えていた世界はどうなっているのか? 

予言は当たっているのか?

の観点で読んでみた。

 

権力

三権分立でならった三権は、立法・司法・行政

第四の権力は、政府を監視する役割を担う20世紀型の報道機関

 

本書で書かれている第5の権力は、

デジタル技術を通じて得られる「個人の権力」

 

世界中の多くの人々が、自分の意見を伝えるすべ(道具)を持つ

 

「個人の発言が人々に影響力を与えるようになる」

 

 

2019年の若者の運動を見ていると、第5の権力が実感できる

 

・環境活動家のグレタさん

・香港の大規模な若者のデモ、これに呼応する人々。

 中国という国家権力の強い国でも、

 民衆の発言を抑えきれなくなり、一部尊重し始めている

 

・ユーチューバー、この仕事に就きたいという若者たち

 

・日本では復興や地域再生に取り組む、

 年齢を問わない多くの人たち

 

・報道は、個人が作ったユーチューブや

 ツイッター投稿などを取り上げている

 

 

本書で語られている未来は

 

・未来の私たち

・アイデンティティ、プライバシー、報道

・国家の未来

・革命の未来

・テロリズムの未来

・紛争と戦争の未来

・復興の未来

 

 

これから、この世界に生きるための

「知恵」「教育」「体験」が重要になる。

 

また、これからの進歩の鍵は、

パーソナライゼーションである、

とも記載している。

 

多くの個人の権力、第5の権力が、

人々の健康や、世界・人類の平和・調和に向かうと

望ましいと感じた。

 

また、自分自身の発信が

すでに個人の権力を発揮していることに

繋がっているのであろう。



書評48

最難関のリーダーシップ 変革をやりとげる意志とスキル  ロバルト・A・ハイフェッツ、マーティン・リスキー、アレキサンダー・グラショウ

最難関のリーダーシップが必要とされる、

そのテーマは、適応課題の克服である。

 

課題を2つに分解

・技術的課題 テクニカル・プロブレム

・適応課題(適応困難) アクティブ・チャレンジ

 

技術的課題は、今までの経験・専門性・知識で解決できる

 

現代は、適応課題への対応が必要である。

 ・理論や事実ではな納得しない人たちを動かす

 ・頭ではなく、心が固執しているー心に働きかけて動かす

 

適応課題が現代の最難関の課題である。

 

 

適応課題への対処とは?

 ―社会やコミュニティが大切にしている

  価値観や信念を明らかにし、

  変化に適応できるように適応的・政治的に対処すること

 

適応課題の4類型

1. 大切にしている価値観と行動のギャップ

2. コミットメント・約束事の対立

3. 言いにくいことを言わない

4. 回避行為:逃げて放置、問題をすり替える

 

 

適応課題で特定することは?

 

1. 利害関係者(個々、グループ)

2. 課題の関係性

3. 望ましいこと・成果

4. 最も大切にしている価値観

5. 忠誠心

6. 喪失リスク

 

 

適応課題へのリーダーシップ法とは?

 

 ・鼓舞すること

 ・汗を流すこと

    変革の旅路は悪くない、

    どんどん実験を行う、

    冷静に慌てず楽観的に

 

 

適応課題に対するコミュニケーションは?

 

・協力者を探し組む

・犠牲になる人たちの責任を負う

・敵対者、反対者、権威者とのコミュニケーションを行う

 対立を見つけ出し、見解を聴き、

 得るもの・失うものを確認し、

 得るものを増やす検討・方策を行う

 

適応力の高い組織の特性は?

 

1. エレファント=重大な問題で存在を認識しているが放置しているもの、を指摘する

2. 組織の将来に対する責任を共有する

3. 自主性ある判断が期待されている

4. リーダーシップを育てる力が発達している

5. 内省と継続的な学習が日々の業務に組み込まれている

 



書評47

キャズム  ジェフリー・ムーア

前回の「イノベーションのジレンマ」に続いて、

イノベーション製品のマーケティング&セールスで

重要な理論は、キャズム。

 

イノベーション製品の普及について

書かれている名著。

 

顧客を5つに分類し、

普及のステップを示しています。

 

 

その5つの顧客分類は

 

①革新者 イノベーター 

②先駆者 アーリーアダプター 

③初期多数派 アーリーマジョリティー 

④後期多数派 レイトマジョリティー 

⑤無関心層 ラガード

 

 

①と②は合わせて進歩派とも言われ、

③と④は、メインストリームといわれ

そして、実利主義者とも言われます。

 

 

製品価値と売上の最大化に繋げるには、

メインストリームの中の

レイトマジョリティまで普及させること、

 

その普及スピードは、

製品成長・企業成長に大きく影響を与えます。

 

 

IT製品はもちろん、

ハイテクの電化製品、

 

また私が長年取り組んできた

医療用医薬品は、

 

ほとんどがイノベーションを有する

技術=製品であり、

本普及ステップが適用されます。

 

 

イノベーション製品の普及で

キャズム(溝)が最も深く、

 

越えるのが難しいところ、

キャズムとは、

 

 

革新者①・先駆者②から、

初期多数派③の使用に

結びつけるステップです。

 

 

それぞれの5分類の特徴は、

 

①革新者 Innovators

 

 新しいテクノロジーを追い求める、

 斬新なテクノロジーに敏感

 

 正式なマーケティング活動を始める前に

 情報を収集して購入・使用する

 マーケットに非常に影響力のある場合が多い

 

 

②先駆者 Early Adopters

 

 新しいテクノロジーが好き、

 情報感度が高い

 

 技術志向もあるが、

 新製品がもたらすメリットや

 目新しさに満足して購入・使用する

 

 人にその製品の善し悪しを勧める傾向がある

 

 

③初期多数派 Early Majority

 

 テクノロジーより実用性を重んじる

 

 購入・使用前に、

 必ず導入事例や利用者の声などを

 しっかり確認し購入・使用する

 

 

④後期多数派 Late Majority

 

 実用性を重んじ、

 新しいテクノロジーを使うことに

 多少抵抗感がある。

 

 できれば業界標準が確立されてから

 購入・使用したい

 

 信頼性やサポートを重んじる

 

 

⑤無関心層 Laggards

 

 新しいテクノロジーが苦手、

 心理的にも嫌いな顧客層

 

 ハイテク製品は、

 ほかの製品に組み込まれ、

 

 見た目にはハイテクさがない場合は

 抵抗なく購入・使用することがある

 

 

あなたの顧客では、

どの顧客が、この5分類に当てはまるでしょうか。

 

 

医療用医薬品の事例で、

このステップを超えることを

記載してみました。

 

(ここからは書評ではないですね)

 

最初に革新者①・先駆者②の

使用経験を得ることから

ステップが始まりますが、

 

この医師たちは概ね

新しい製品を使用したがる人たちです。

 

製品の新しさ、

機能・特徴が製品使用に結びつきます。

 

マーケティング部門や

メディカルアフェアーズ部門の

活動ウエイトが高くなる顧客分類ですね。

 

 

一方、初期多数派は、

 

製品の新しさ、機能・特徴からは

製品の使用にすぐには結びつきません。

 

 

開発段階の使用患者の背景が

限定的であることを理解しています。

 

今使っている製品で、

一定の治療が行えているという

現状維持バイアスが働いています。

 

 

初期多数派は、

 

実利主義者とも言われるように、

 

製品の機能・特徴より、

医療者・患者さんの利益

=ベネフィットを重視する人たちです。

 

 

したがって、製品の機能・特徴を、

医療者・患者さんのベネフィットに置き換え

 

その必要性に質問を投げかけ

提案していく活動を行います。

 

 

活動後に使用の確約ができたと

MRが思っても、

 

なかなか使用に結びつかないことがあります。

 

 

使用につなげる追加の活動は、

 

信頼できる使用者の声を届ける、

MRが継続的なサポート活動を行うことです。

 

 

何度もアポイントを取って、

多数派層の不安を取り除き、

信頼を高めていくことが必要です。

 

 

MRと医療者の対話が重要になります。

 

 

多数派との対話を行う、

何度もアポイントをとる。

 

 

アポイント・対話で、

両者が得られる情報が、

 

 

顧客と患者さんのお困りごとの解決

叶えたいことの解決

につながるからこそ、

 

顧客に感謝されます。

 

 

読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

 



書評46

「イノベーションのジレンマ」 クレイトン・クリステンセン

ハーバード・ビジネス・スクールのクリステンセン教授の名著

『イノベーションのジレンマ』

 

かつてのイノベーターであり、

現在優良な経営を行なう大手企業は、

 

破壊的イノベーションに直面したとき

「イノベーターのジレンマ」と呼ぶべき状況に陥り、

業界リーダーの座から転落するという傾向を

さまざまな業界の例で示している。

 

私は製薬企業で育ち、新しい医薬品・医療技術が

古い医薬品・医療技術を淘汰することは

人類の健康にとって必要なことであり、

製薬企業にとって「イノベーションのジレンマ」は

避けれらない。

 

大きな製薬企業は、ベンチャーなどの買収によって

自分たちが陥っている「イノベーションのジレンマ」を

カバーしている。

 

これからも必ず発生する「イノベーションのジレンマ」

 

クリステンセン教授の教えの輝きは失われない。

 

 

新しい技術のほとんどは、

製品の性能を高めるもの「持続的技術」

 

個々の業界における技術的進歩は、

持続的な性質のものがほとんど

 

「破壊的技術」

破壊的技術は少なくとも、

短期的には製品の性能を引き下げる効果を

持つ技術。

 

破壊的技術を利用した製品は、

通常は低価格、単純、小型で

使い勝手が良い場合が多い。

 

イノベーションのジレンマを起こすのは、

破壊的技術である。

 

優良企業は顧客の声を聞き、

自社の主力市場であり、

最も収益増加を見込める

持続的イノベーションの分野に投資を集中する。

 

 

持続的イノベーションで

製品の性能を向上させていくと、

 

ついには製品が顧客の求める

性能に追いついてしまう。

 

すると、性能は劣るものの、

異なる価値を提供する製品が現われて、

破壊的イノベーションが起こる。

 

 

破壊的イノベーションの市場が

徐々にその市場を取り込んでいき、

 

破壊的イノベーションの市場で

優位にたった企業が、

その市場の新たなリーダーとなる。

 

 

 

本書では、ディスクドライブの小型化

(14インチ、8インチ、3.5インチ)を示している。

 

他に劇的に変わったものとして、

 

音楽を聴く イノベーション

レコード→CD→iPad→Spotify

 

写真をとる イノベーション

フィルムカメラ→デジタルカメラ

一眼レフ→ミラーレス→携帯電話

 

 

【破壊的技術で成功するには?】

 

①破壊的技術はそれを必要とする顧客を持つ組織に任せる

 

破壊的技術に直面した経営者は、誰よりも早く、

破壊的技術を商品化する必要がある。

 

 

その際に重要な事は、独立した組織をつくり、

新しい顧客の中で活動をさせること。

 

1つの企業の中で、2つのコスト構造や

収益モデルを共存させる事は難しく、

「別々の組織」で「別々の顧客」を追及する。

 

試行錯誤を繰り返しながら事業化を進める

 

破壊的技術による製品がどの様に使われ、

その市場がどのような規模になるかは事前に予測することはできない。

繰り返し試行錯誤できるように、事業プランを立てる。

まずは行動し試行錯誤する。

 

③組織にできること、できないことを評価し、

 それができ、かつ前向きになる組織で実行する

 

変化に直面したとき、それに取組む能力が

自社にあるか否かを判断する必要がある。

 

資源(人材、技術等)、プロセス(商品開発や製造プロセス等)、

価値基準(商品アイディアの良否などを判断する基準)の3要因で決める。

 

人材資源は、訓練することで能力を高めることができるが、

プロセスや価値基準は変えにくい。

 

組織の能力が不足している場合、

新しい仕事に適した別の組織を買収するか、

 

独立した小さな別組織を新設し、

その中で新しいプロセスや価値基準を育てる。

 

④破壊的製品が評価される新しい市場をみつけるか、開拓する

 

存在しない市場は分析できない。

将来大きくなる市場はデータがなく、魅力なく映る。

 

破壊的製品の特徴が評価される市場を見つける。

使用場面や体験を創り出す。